Cough / Phlegm

せき・たん

解説

1 喘息・気管支拡張症の症状

喘息
喘息の薬というと、まずステロイド剤です。
吸入ステロイド剤が出てきたことにより、少ない副作用で発作をコントロールできるようになりました。
とはいえ、発作を繰り返す人や、吸入の回数が減らせない、あるいは吸入の効果がない、という場合、やはり多量のステロイド(飲み薬や注射)に頼らざるをえず、副作用の心配もあります。
漢方薬で自然治癒力を高めることによって、ステロイドの使用回数を減らし、体調を安定させることができます。

気管支拡張症
健康な気管支は弾力があり伸びたり縮んだりします。気管支の壁にある線毛という細かな毛の働きとともに、気管支に入ってくる痰や、バイ菌などの異物を体の外に押し出しています。
気管支拡張症は気管支の一部が壊れ、弾力を失い、線毛が正常に働かなくなってしまうので、排出できない痰がそこに溜まり細菌の温床となります。
壊れた気管支の範囲が広ければ広いほど、重症の気管支拡張症となります。
痰が多く出る、血痰が出る、喀血する、などの症状があります。
また、体に入ってきた細菌を食い止めることが出来ないので、感染症にかかりやすく、その感染が元で気管支の破壊が広がるという悪循環をおこします。

いったん拡張した気管支を元に戻す方法は今のところありません。
ですから、気管支拡張症の進行の原因となる感染症にかからないよう、漢方薬で咳や痰などの不快症状を改善し、免疫力を高めること、肺や気管支の機能を高め進行を食い止めることが有効です。