【きゃべつの話】
古代ギリシャの数学者ピタゴラスは「きゃべつは元気と落ち着いた気分を保つ野菜だ」とその効能をたたえています。
きゃべつの歴史は地中海沿岸に原生しているケール(青汁の原料)が有史以前からギリシャ、ローマなどで栽培され、ヨーロッパ各国で改良されて現在のキャベ ツ類(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツなど)に発達していったといわ れています。
特徴としては、ビタミンCが多く含まれていることと、抗潰瘍性成分とされる、ビタミンUを含んでいます。
昔、何ヶ月も航で海に出た船乗りたちの命を奪ったのは、野菜不足から来るビタミンC欠乏による壊血病(かいけつびょう)でした。
細胞と細胞を結び付けている結合組織であるコラーゲンが出来なくなり、ところかまわず血管から出血する病気です。
ビタミンUは、胃壁の粘膜の再生、かいようなどに効果があるといわれ、胃かいよう、十二指腸かいようの予防、改善に有効です。又繊維質も多いので、便秘、ひいては大腸がんの予防にも役に立ちます。
きゃべつに似た某胃腸薬もこのビタミンUに着目したものだとおもわれます。また肉類の毒を緩和する働 きがあるので、とんかつやしょうが焼きなどには昔からきゃべつが添えられています。